白衣 Ep6

鍼

楽しい学生生活

学校で習う科目は、決まっています。

東洋医学の教科と西洋医学の教科と実技です。

経穴(ツボ)の教科書を広げると三陰交と言う経穴(ツボ)は、「内果の上3寸、脛骨内側縁の骨際に取る。」とあります。位置情報は、解剖学用語で距離は寸で書かれています。東洋医学といえども共通言語は、西洋医学の解剖学生理学なのです。

解剖学生理学は、英語みたいなものです。これを勉強しておかないと医療や介護のお仕事をされている方とお話ができないのです。

おまけに国家試験でウェートが一番高いのは、この二教科です。

実技は、生徒同士で鍼を打ったり灸を据えたりと楽しい時間でした。

同級生となったS君と組んだ時です。彼が私の膝裏にある委中と言うツボへ乱暴にバスッと鍼を刺した瞬間、足先まで電気が走り足裏から火が出ました。本当に火が出たような衝撃で「ギャー」と叫んでしまいました。それ以来S君は、クラスで恐れられる存在になりました。

実技の時間は、白衣を着ました。お医者様が着ているコート型の白衣です。

実技専用の教室へ移動していた時のことです。すれ違う生徒が皆「こんにちは!」と元気よく挨拶してくれるのです。私も「こんにちは!」と返していました。

「今日日の学生さんは、礼儀正しいなあ!」と感心しました。

そのことを若いクラスメイトに話すと「先生と勘違いしているのと違いますか?」と言われました。

講師や先生方の多くは、私より若い方がほとんどでした。

To be continued.

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